蒲田八幡神社

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 八幡めぐりの旅先はいきなり飛んで、今度は大田区蒲田である。京急蒲田駅近くの商店街に、蒲田八幡神社がある。アーケードから一本道を隔てたところに、ちょっと窮屈そうな杜があった。それでも参道はわりと広々していた。

 お参りをしてから由緒書きを探すと、入口近くに見つかった。また鎮座四百年の記念碑もあり、これにも社の由緒が書かれていた。

 それらによると、この地には、古代の斎祀の遺跡があったと伝えられているという。そして近世初頭の慶長年間(1596年~1615年)に、北蒲田村と新宿村が分村するにあたり、稗田神社の「春日の像」をここへ分祀し、新宿村の鎮守として新宿八幡神社となったそうだ。稗田神社というのはどこにあるのかと思って後で調べてみると、現在の蒲田三丁目にあった。蒲田駅の北側で、文字通り「北蒲田」にあたる。尚、この社が蒲田八幡神社と名乗るようになったのは昭和二十四年(1949)のことだという。

 このように見てくると、八幡神社としての歴史は古くないようだ。記念碑には源頼義・義家が近くの六郷の渡しを通ったことも書かれていたが、特にこの地に彼らの伝承はないようである。

 境内を一旦出ると、寺が隣接していることに気付いた。これは今までの大田区の八幡神社と同様、別当寺になっていた日蓮宗の寺院ではないだろうか。そう思って寺の正面に回ってみると、やはり日蓮宗のお寺であった。寺の名を妙安寺という。 先に見た神社の由緒書きによれば、分祀した「春日の像」が明治の神仏分離によって妙安寺に移されたとあったから、この寺と蒲田八幡神社が関わりを持っていたことは窺える。やはり、妙安寺は蒲田八幡神社の別当だったのではないだろうか。

 神社の境内に戻ると、参道脇に狐様がいらっしゃるのに気付いた。稲荷神社だ。小さな祠の両側にいる狐様は、檻のようなカバーをかけられていた。いたずら防止のためなのだろうが、何だかかわいそうだった。
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 そんな狐様を眺めてから、私は晩夏の涼やかな境内を抜け、アスファルトの熱い蒲田駅前へと向かった。




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by ebara_explorer | 2007-08-31 23:36 | 八幡宮めぐり
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