庚申燈籠
馬込の史跡めぐりを続けたい。
万福寺の裏手に、神明社という小さな社があった。各地の天祖神社がかつて神明社とか神明宮と呼ばれていたことから考えると、ここの神明社も天祖神社と同じく伊勢の天照大神を祭神としているのだろう。 社に隣接して幼稚園があった。というより、狭い境内が幼稚園の中にすっぽりと納まっている感じだ。そんな境内の一隅に、庚申塔があった。 この庚申塔は燈籠の形をしている。言い方を変えれば、石燈籠に庚申様が彫られている。中心となる青面金剛は、細い竿の部分に刻まれている。細い石の中で、青面金剛はちょっと窮屈そうでもあった。 案内標によれば、この庚申燈籠は、享保三年(1718)に、馬込村久保谷の人々によって庚申供養のために建てられたものだという。燈籠型の庚申塔というのは類例が多いそうだが、ここのように青面金剛が彫られているのは珍しく、たいていは銘文や三猿だけを刻んだものなのだそうだ。 境内は幼稚園のカラフルな柵で囲まれており、庚申燈籠もその中にあった。柵のすきまからそっとカメラを入れてズームで迫り、ようやく青面金剛の表情を捉えることができた。
by ebara_explorer
| 2007-11-30 19:19
| 庚申塔
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