小林若宮八幡神社

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 小さな八幡神社を見つけた。蒲田駅近くの環八通り沿いから少し奥まった、住宅地の中である。大田区東矢口三丁目二十八番地にあたる。最初に訪れたときは、境内で年配の方々がゲートボールに興じていたのでちょっと入りづらく、後日再訪してみた。このときは誰もおらずひっそりしていた。

 鳥居脇の「告知」と書かれた小さな案内板を見ると「小林若宮八幡神社」と書かれていた。これが正式な社の名前であろう。小林というのは人の名前のようでもあるが、地名だろうか。このときはわからなかった。

 若宮という名も気になる。若宮とは、本宮に対する新宮、親神に対する御子神を意味するものである。どこかに本宮である社があって、それに対する「若宮」なのではないだろうか。

 狭い境内には社殿のほかに、古めかしい手水鉢、狛犬、神楽殿、神輿の蔵、社務所もあり、一通りのものが揃っていた。しかし由緒書きなどはなく、どのような歴史があるのかは知る由がなかった。

 社殿の左手奥にはお稲荷様がいらっしゃった。近所にあった社が合祀されたものだろうか。祠には「小林稲荷神社」とあった。これもまた「小林」であった。
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 帰宅してから調べてみると、社のある辺りはかつて荏原郡小林村であることがわかった。小林は地名であった。ということは、小林若宮八幡神社は小林村の鎮守であったのかもしれない。

 そう思ってさらに調べてみると、江戸時代の地誌『新編武蔵風土記稿』荏原郡小林村の項に「若宮八幡社」とあり、当所の鎮守であると記してあった。加えて土地の人の伝えるところとして「鎌倉八幡」を勧請したとあった。鶴岡八幡のことを指しているのだろうか。ということは、創建は中世まで遡るかもしれない。何だか急にこの小さな社の格が上がったように思えた。また「村内金剛院持」とも書かれていた。これは金剛院が別当であったということであろう。地図を見直してみると、八幡神社から環八通りを挟んだ反対側に今も金剛院というお寺があった。

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by ebara_explorer | 2008-01-12 16:41 | 八幡宮めぐり
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