来迎院石造念仏講供養塔

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 大井の水神社の前の道を西へ向かい、線路下のガードをくぐって坂を上って行くと、左手に来迎院という寺がある。その入り口から道路を挟んだ反対側に、石仏や石塔を納めた堂が三つ並んでいる。来迎院石造念仏講供養塔として、品川区の史跡に登録されているものだ。もともとは来迎院の境内にあったそうだが、道路が拡張されたために今は境内の外へ出る形となっている。

 念仏講供養塔とされるのは、一番右側の堂内にある地蔵菩薩像二基と、堂の外にある笠塔婆である。地蔵菩薩像は明暦二年(1657)と万治二年(1659)の造立だそうだ。いずれも江戸時代初期のものである。

 地蔵菩薩像と念仏講というと、何となく結び付かないが、そのとなりの笠塔婆を見ると「南無阿弥陀仏」と大きく書かれており、一見して念仏講のものとわかる。いずれも大井村の念仏講が建立したものだという。

 ここは品川と池上本門寺を結ぶ池上道(現在の池上通り)から少し入ったところである。だから、この辺りは日蓮宗の影響が強いのではないかと思っていたが、念仏講の熱心な信仰があったようである。また、来迎院の境内にあったということから、来迎院は浄土宗か浄土真宗の寺かと思ったが、今は天台宗の名を掲げる寺院であった。

 念仏講供養塔の他にも、ここには二つの堂がある。一番左側の堂には石仏三体と石塔一基が納められ、また中央の堂には庚申塔二基と、不動明王像一体が納められていた。庚申塔はいずれも、延宝(1673-1681)の年号を持つものであった。念仏講供養塔より少し時代が下るものであるが、当時の信仰を伝えるものとしてまた貴重なものであると思う。

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by ebara_explorer | 2008-12-16 15:56 | 石造物
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