2008年 04月 15日 ( 1 )

品川御殿やま

 安藤広重の「名所江戸百景」は、四季の風景に分けて描かれている。中でも、春の風景に属するものは、桜咲く風景を描いたものが多い。荏原の中の「名所江戸百景」にも、何枚かに桜の花を見ることができる。そのうち最も有名な桜の名所といえば「品川御殿やま」であろう。この「品川御殿やま」を、桜咲く時季に訪れてみた。

 品川御殿山は北品川にある。徳川家康が江戸に入国した際、御殿を築いたので御殿山と呼ばれるようになったそうだ。その後、江戸の中でも桜の名所として知られるようになった。八代将軍徳川吉宗や十一代将軍徳川家斉が桜を植えたことによるという。

 見晴らしの良い御殿山からはかつて、品川の海を眼下に見ることができたということである。はるか房総の山々を背後にして、その前を行き交う帆掛け舟の白帆が花の散るように見えたそうだ。そんな眺めもあって、各地から花見客が集まるようになり、酒を飲みながら大いに騒いでいたという。

 今、御殿山の地には「御殿山ヒルズ」と称される立派な高層建築がドンと構えている。その高い建物の足元に、わずかばかりの庭園があって、幾本かの桜が咲き揃っていた。御殿山の桜の名残であろう。ただ、小洒落た庭園はどこかよそよそしくて、江戸時代のように宴会をするようなところではなかった。
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 また、大崎から続く御殿山通りにも桜並木があって、こちらも立派に咲き揃っていた。
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 御殿山ヒルズからすぐ海側は、何本もの線路が横切っている。かつては海を行く帆掛け舟を見渡せたというが、今はひっきりなしに行き交う電車を眺めることになる。そんな中、西へと向かう新幹線に、ふと旅情をそそられた。



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by ebara_explorer | 2008-04-15 17:14 | 名所江戸百景