2008年 09月 04日 ( 1 )

鮫洲八幡神社

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 京浜急行の鮫洲駅を出るとすぐのところに、小さな八幡神社がある。鮫洲八幡神社という。旧東海道の鮫洲商店街沿いから少し奥まったところだが、かつての街道に面していると言ってよいだろう。

 鮫洲八幡神社は、創建の年代は定かではないが、江戸時代初期の寛文年間(1661~1672)にはすでにあったそうだ。この辺りの旧町名である御林町の総鎮守であったとされている。御林町には御林浦があり、ここは品川浦と並ぶ漁場で、江戸城御用の鮮魚を納める御菜肴(おさいさかな)八ヵ浦の一つであったという。だから御林町は漁師の町であったといえる。本殿前の狛犬の台座に「町内猟師中」と見えるが、この「猟師」は「漁師」を指すのであろう。漁師の信仰が厚かった八幡神社だと言える。
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 境内の南側には池があり、真ん中に小さな祠があった。弁天様が祀られているのではないだろうか。そして池のほとりには厳島神社と水神社があった。いずれも水の信仰にまつわるものであるが、その水とはつまり海に対する信仰であろう。これらの神様も、漁師の信仰が厚かったのではないかと思う。実際、水神社の方は正式には漁呉玉(なごたま)神社というそうだ。いかにも漁業に関わりのありそうな神様であった。
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 他に境内には稲荷神社もあり、こちらは「出世稲荷」という名であった。
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 鮫洲は今ではだいぶ海岸から離れた地域になってしまったが、かつては海に近いところであったはずである。その名には「鮫の揚がった洲」という由来もある。そんな地名のことや、海に対する信仰の名残を目にしていると、境内には潮の香りがただよってきそうで、今まで見てきた八幡神社とはちょっと違う雰囲気であった。



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by ebara_explorer | 2008-09-04 19:01 | 八幡宮めぐり