2008年 12月 25日 ( 1 )

大井原の水神池

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 品川歴史館の前から、西へ続く細い道をひたすら行くと、小さな祠と池が見えてくる。湧水の出る池だ。ここもまた、大井の水神社と同じく、台地の末端から湧き出た水である。昔は地域の人が出荷する野菜を洗った「洗い場」だそうで、水は現在も湧き出ている。池の名を「原の水神池」という。

 池のほとりに祀られているのは水神社で、農耕や日常生活に欠かせない水を確保し続けたいという願いから、地域の人々が祀ったものであるという。現在の祠は明治十二年(1879)に建てられたものだそうだが、水に対する信仰はそのずっと前からあったのだと思う。
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 水神社ということは、ここも大井の水神社同様、弁天様とは違う神様が祀られているのだろう。弁天様というと、池の真ん中に祀られていることが多いが、ここは池から少し高くなったところに祠がある。その辺りからも、この祠に祀られている神様は弁天様とは異なることではないかと思う。

 水神社の祠の左には、小さな石祠があった。この中には供養塔が納められ、塔には「羽黒山 湯殿山 月山 雷里沢不動尊 子浜弁才天 新井川不動尊」の銘が彫られているという。出羽三山の名前があるのは注目だ。

 池の水は清く澄んでいたので、眼病にも効果があるといわれ、人々は眼病が治るとそのお礼に鯉を池に放したそうである。祠の近くに「鯉塚」というものがあったが、その放した鯉を祀ったものであろうか。また、祠の扉の脇には鯉が浮き彫りにされていた。ここの神様が鯉と密接に関わっていることが窺える。
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 今でも池には鯉がいる。また、亀の姿も見えた。しかし、池の周りには金網が張り巡らされ、水面にはネットが張ってある。かつて「洗い場」だったということは、地域の集会場みたいなところであったのではないだろうか。それが今では、何となく物々しい感じがした。

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by ebara_explorer | 2008-12-25 18:26 | 水辺